認知症の母のひとり歩きが始まって、どうして何回も警察にお世話にならなければならなかったのか。

そもそも。

せめて一度行方不明になったあと、父が母の動向に気を付けていれば、あるいはちょっと目を離して家を出て行ってしまっても、気付いた時にすぐに探せば、そんなに遠くに行く前に見つけられる時もあったかもしれません。

でも父はそれができていませんでした。

2回、3回と回数を重ねて慣れて(?)きたのか、母がいないのに、その愚痴を近所の女の人にしゃべり続けたりしてました。

「警察に連絡した?」

と聞いたら、

「まだ」

と平気で言いました。

かなりイラッとして文句も言いたかったけど、その時はそれどころではありません。

いなくなったお母さんを探さないと。

そして見つけてもらったあとは、警察の人に「亡くなる方もいるのでちゃんと見ていてください」と言われました。

認知症のひとり歩きによる行方不明者の生存率は、

  • 当日見つかれば約60%
  • 3〜4日だと20%
  • 5日以降では0%

なのだそうです。そんなに低い生存率だとは知りませんでした。

生存率が60%という事は、死亡率が40%。致死率が高いと言われている人食いバクテリアの致死率30%と比べても、高い確率です。(数値修正: ひとり歩きの生存率について修正と補足 )

ひとり歩き対策をケアマネージャーさんと検討し続けてましたが、実際有効な対策というのが見つかりません。どの対策も、ひとり歩きが始まってからでは手遅れな感じがしてました。

お名前シールも、身元のわかるブレスレットも、GPS付きのキーホルダーも。

ひとり歩きが始まる前に、対策が必要だったと思いました。

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