家族会議の場へ荷物を詰めたバッグを持ってきて、「俺は家を出る」と言った父は、誰に引き留められる事なく、自分から家出をあきらめました。
父の家出に、わたしは賛成だったし、ケアマネージャーさんも引き留めなかったという事は、わたしと同じ考えだったのかもしれません。つまり、母のひとり歩きの原因は、父。
ケアマネージャーさんももう、炎天下で何時間も当てもなく探し回りたくないんでしょう。本気の原因排除に必死、のように見えました。
なのに、父はすぐに折れました。父はお金が大好きなので、自分の資産が減るかも、とでも思ったんでしょう。
父に引っ掻き回されましたが、当初の本題に入りました。
母の今後のケアについて。
現状の環境では、もう無理だというのは明らか。
精神病院でなくてもどこかに預けた方がいい。
(旦那さんも疲れたとおっしゃっているし)
という流れになりました。
わたしはすぐに返事ができませんでした。
でも父は「そうしよう」と、即答しました。
まあ、それしかないのはわかっています。
父から承諾をもらったので、ケアマネージャーさんは、具体的な話をしていきました。
すぐに入れるところを探します。予算は?
とか。
父はお金が大好きなクセに、太っ腹だと思われたい人間なので、
「いくらでもいい」と。
そういうわけで(かなりハショリましたが)、ケアマネージャーさんに施設探しをお願いして、その日の会議は終了しました。
ケアマネージャーさんがいてくれて、間に入ってくれて、本当によかったです。家族だけだったら、絶対にそもそも「話」になってなかったと思います。