母が認知症初期の頃、わたしが母の症状を深刻に受け止めてなかった頃、母はとても不安だったみたいです。それがうかがえるメモがあります。
今日は〇〇バスに用事があってのる事になった。出かけにまちがいがあって3時間のった。〇〇も広いものだ。2~3人の客をのせて長い時間走る。まちがいをしたばっかりにバスろ線がどうなってるか わかる。(わかる、と書いているけど、わからなかったんでしょうね。)〇〇線はどの線にのるのでしょか。これはもんだいだ。約3000円 バス代
何か変だ、と思っていたんでしょう。「これはもんだいだ。」という箇所が、こんな間違いした事ないのに、って気持ちが出ています。バス代で3,000円って、どこまで行ってしまったんでしょうか。すごく不安だったと思います。
自分が小学生の頃、乗るバスの経由する所がいつもと違って、どこを進んでいるのかさっぱりわからなくて、ドキドキした事を思い出しました。どこ経由か違っただけで、すごく不安になるんだから、母も相当不安だったんじゃないかと思います。
平成11年(1999年)は、まだ認知症と診断される前だったのかもしれません。症状がまだまだ軽いからこそ、しっかりしている時が多くて、こういうメモを書き残したんだと思います。全ページに、その日の出来事を書き留めてあります。
認知症の人の不安って、想像するしかできないけど、そんな事がずーっと続くと、それはストレスですよね。
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