親の介護の経験がある、年上のいとこが、「施設は自分の家に近い方がいいよ」と言っていました。定期的に通うのが大変だったようです。祖母の介護をした叔母は、「臭いの気にならない方にした」と言っていました。

そんな話を聞いたのは、母の認知症も症状があったりなかったりの初期の頃で、施設入居なんてまだまだ想像できなかったけど、なんとなく慎重に選ばないといけないんだなあ、と思っていました。

 

選べると思っていました。

 

母を施設に預けなければならなくなり、決定権を持つ父がケアマネージャーさんに、出した条件は、とにかく「すぐに入れるところ」

父の希望はひとつ。面倒な母を遠ざけたい。

 

ケアマネージャーさんは、すぐに候補を探してくれました。その施設を見学に行く事になりました。

父「おまえ、見て来い」

決定権がないわたしだけが見学に行って、どうするの?

と思いました。そもそも時間に自由がきく(ずっと家にいる)父が行けばいい。言い出しっぺなんだし!

とイライラ。父が行きたくないなら、見学は省いてもいいのでは?

 

でも、ほぼ入居が決まっていても、手順として家族の見学は必須らしいので、仕方ありません。

ケアマネージャーさんに案内されて行きました。

ダンボール箱をチェックしている猫の画像
猫にとって必須のダンボール箱チェック

 

わたしの施設の第一印象は、公民館みたい、でした。見た目で。よく言えば、見た目を気にしない、機能重視で、素朴。

叔母が言っていた臭いは、気になりませんでした。玄関も窓も利用者が自由に開け閉めできないようになってました。そして全員、個室です。

まあまあ、というか…「絶対イヤ!」なところがないというだけ。

父の条件をクリアしていたので、初めから決まったも同然でしたが、その施設に決まりました。

 

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