5年ぶりの母のひとり歩きは、警察のお世話になることなく収束しました。けれど、わたしには引っかかることがありました。
どうして、母が出て行く時に何も音がしなかったのか。ちょうど同じタイミングで出かけたであろう父に、母が出て行こうとしてなかったか、聞こうと考えていました。
まず、わたしが帰宅して母を待ちます。いつも通り、職員と一緒にごきげんに帰って来ました。「お帰り。お疲れさまでした。」と一通りあいさつを済ませて、家の中に迎え入れていると、父の顔が視界に入りました。
「あれ?」って驚いた表情でした。わたしが帰宅した時はしなかった表情です。母が普通に帰って来たのを、意外そうに思っている感じ。
それを見て、わたしは悟りました。「知ってたな。」
わたしは父の事を知っているので、わかります。今朝の母の様子を聞こうと思っていましたが、その必要はなくなりました。父は、母が一人で家を出た事を知っていたんでしょう。
知ってて、連れ戻さなかった。
知ってて、わたしにも誰にも報告しなかった。わざと。
5年前の疑惑が、再び持ち上がりました。母にひとり歩きをさせようと、わざと一人にしていたんじゃないか。母がいなくなったけど、遠くに行ってしまうまで、わざと放置し、誰にも連絡しなかったんじゃないか。5年前にそう、疑っていました。
わざとじゃないか、と考えた理由はあります。
1.警察への説明が、2転3転すること。話に一貫性がないので、ウソをついているんでしょう。
2.気を付けるように、と警察からもケアマネージャーからも言われたのに、何度も同じ事を繰り返したこと。親戚には「そんなに何度も繰り返すのはおかしい。」と言われていました。
3.すべて、わたしがいない時を見計らうように、起きたこと。偶然とは思い難い。
5年前に追及しなかった疑惑があったから、今回もすぐに「わざとだ。」と思いました。母の出かける音がしなかったのも、作為的に感じました。
わたしがどんなにがんばっても、こんな事をされたら、この後もこんな事がまたあるんじゃないかと思ったら、空しくなりました。
何も手伝ってくれなくてもいい。相談に乗ってくれなくてもいい。ただ、邪魔はしないでよ!
すみません。また、「続く」…です。