母が入居する特別養護老人ホームの家族の面会時間は、1回30分です。体感としてはとても短く感じます。でも感染症の予防対策なので仕方ありません。

面会に行ってお昼寝している時もあれば、陽気な時もあり、ご機嫌ななめの時もあります。静かな時もあれば、いっぱいしゃべる時もあります。何を言っているのかほとんどわからないんですが。猫に向かって会話してる風に(他人から見れば)ひとりごとを言うのがわたしは得意なので、母とも適当に話してます。

30分経って「またね」って言うと、ソッポを向きます。そして帰ろうとすると、「わー」って、声を出します。「一緒に行きたい」「帰りたい」と言いたいのでしょうか。

認知症は後期になると、言語障害が目立ってきます。小規模多機能型居宅介護施設に通っている時から、少しずつ症状が出始めていました。特別養護老人ホームに入居してから一段と、症状が進んだ印象です。

この間の誕生日の時なんかは、久しぶりに言葉がはっきりして文にもなっていました。

今まで「わー」って帰り際に言っていたのが、何なのかわかりました。

「帰らないで」

でした。ちょっと予想と違いました。「一緒に帰りたい」ではありませんでした。そう言えば、入居当初から「帰りたい」とは言った事がなかったような気がします。あるかなあ?

はっきり言える時に、よく言うのは「ここちゃんは?」です。圧倒的にこれが一番多い。「いないの?」「一緒に来てないの?」 かまたは、「元気? 」「どうしてる?」の意味かな。

たまに言うのは「楽しくない」 …まあ、あのにぎやかな小多機の雰囲気と比べると、静かすぎるからなあ。

母が意識してなのか、無意識なのかわからないけど、あの父のいる家に「帰りたい」という気持ちは一瞬でも湧いて来ないのかもしれません。

わかるよー、その気持ち!

猫が「だヨネ~!!」ってしゃべっているイラスト