認知症の母とお出かけしづらい要因は、白一色のトイレと、もうひとつ、横断歩道が長い事。

交通量が多い場所で、どうしても長い横断歩道を渡らなければ目的地に行けない時、青信号の間に母を連れて渡りきる事ができません。これは認知症じゃない高齢者でも、あり得る事だと思います。

足元がおぼつかない上に、認知症の母には急ぐ理由がわからないので、「速く速く」って言っても、なかなか歩くスピードが速くならないんです。あと数メートルっていうところで、いつも赤信号に変わってしまいます。車は煽るように、すぐそばまで発進してくるし。

そこでタイトルの「高齢者用等押ボタン式信号機」ですが、このボタンを押すと青信号の時間が延長されます。

信号機に取り付けられた高齢者等用押ボタンの画像
-高齢者等用押ボタンー

ボタンの上には白杖(視覚障害者が使用する白い杖)を持った人のピクトグラムが描いてあったりするので、一見すると「視覚障害者用」だと思われるボタンもあるんではないでしょうか。信号機には「高齢者等用」って書かれているんですけどねえ。わたしはしばらく、その事に気付けませんでしたよ?

本当はこっちのピクトグラムですよねえ。

車椅子に乗った人と杖をついた高齢者のピクトグラム
-高齢者等のピクトグラムー

【警視庁サイトより 高齢者等感応式信号】

しかも、すべての信号機に付いているわけじゃない…ですよね。それが付いている信号機まで遠回りしたくないしなー。

「音響用押ボタン」が付いている信号機の設置は早くから始まったから、よく見かけるようになった気がします。

交通バリアフリー法(高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律)で信号機に関する事も入っているけど、「高齢者等用押ボタン式信号機」を設置するのは、努力義務らしい。

合理的配慮の提供が義務化(障害者差別解消法の改正)されたのは去年の4月だし、今後増えていくんだと思います。たぶん。