母がいつもいた部屋は、家の中で一番寒い部屋です。壁2面はほぼ窓で、1面押し入れで、あとの1面は襖で他の部屋とつながっています。(襖の上は欄干で風通しはいい。)窓ガラスからの冷気がひどいんです。
それなのにエアコンは付いていません。
以前の投稿 【自分で蒔いた種】 で言った通り、父の部屋は異常に(冬なのに)暑いので、これ以上の暖房機具は要らないでしょう。一人で使うには大き過ぎるけど、リビングにあったこたつを母の部屋に置きました。
母は温風が気持ち悪いらしく、エアコンの風が当たらない所に移動してしまいます。ストーブやヒーターは母が動かそうとするので、見てないと危ない。母にはこたつが最適な暖房機具だったんです。こたつに入ってウトウトしたり、熟睡したりしてました。ここ(猫)も母もこたつが好き。
そんな、母にとって唯一の暖房機具なのに、使うのが怖くなった出来事がありました。
母がウトウトしているうちに、と思ってお風呂に入りました。お風呂から上がるとウトウトどころか、横になって寝ていました。ヤバいヤバい、と急いで髪を乾かして布団の準備をしに行き、母を起こそうとしたら、こたつが冷たかったんです。電源が切られていました。母が寝落ちする前にそんな事をしたわけがありません。
という事はアイツしかいません。そう、父です。
父はわたし達が電気を使いすぎている、電気代が高いのはわたし達のせいだ、と思い込んでいます。自分はあちこちトイレも風呂場もキッチンも電灯を消し忘れるくせに、人の部屋の電灯は消して回ります。その行動の延長でこたつを消したに決まっています。
こたつの冷たさからは、わたしがお風呂に入ってすぐ消したんだとしかと考えられませんでした。だって、わたしは安心して長湯なんかできないんですから。
真冬の夜中に、一番冷える部屋で、部屋着の母が使っている暖房器具の電源を切りますか、普通。夫としてとか、父としてとか、男としてとか以前に、人として終わってる。
風邪ひいたりとか、悪くすると体温が下がったりとか、するかもしれない…。
こたつで、ゆっくりウトウトもさせられません。また一つ警戒しなきゃいけない事が増えました。