前回の投稿の続き。
5年ぶりに認知症の母を見失いましたが、小規模多機能型居宅介護施設の職員二人に探してもらって、見つける事ができました。
見つかって家に戻って来た母は、めっちゃ笑顔でした。見つけてくれた職員が時々、送迎にも来てくれる人だったから、施設へお出かけするんだ、ってウキウキしていたんだと思います。疲れている様子もありません。
わたしは母の顔を見てホッとできたので、母がウキウキな気分のうちに、施設へ出発してもらいました。
わたしも仕事に出かけました。
ドキドキが収まって冷静になると、不思議に思えてきました。「なんで? 今日は、なんで一人で家を出たんだろう?」って。
その日はとてもいい天気で、朝から母の機嫌もよく、母は自分の準備が終わると出かける気まんまんでした。「まだ? まだ?」って。そのたびに「もうちょっと待ってて。ゆっくりしてて。」と声をかけて、ソファに座らせていました。いつもだったら、それで納得して待っててくれていました。一人で玄関を出て、門を出て、歩いて行ったりはしていなかったんです。
だから、わたしが油断してしまった、って事は否めません。
でも聞こえなかったんです。母が玄関の引き戸を開ける時のカラカラって音が。メイクのために目は離しても、耳はそばだてているのが習慣になっていたのに。
どうして何も聞こえなかったんだろう?? 聞こえたけど気付けなかった? え? そんな事ある?
母がソファのある部屋にいないって気付いて、庭にいないかを確認しに行く前に、玄関の戸はすでに全開になっていました。当然鍵はかかっていない…。閉めたのに。
そう言えば、直前まで家にいた父もその間に出かけてしまったのか、いませんでした。
もしかしたら、母は父について行っちゃったのかもしれません。その可能性も少し無理があると言えばあるんですが、どうかなあ。母はわたしのあとをついて来る事はあっても、知らない人(父)が家の中を移動していても、ついて行く事はなかったのに。
家に帰ったら聞いてみよう、と考えました。父が家を出る時、母が家を出るような素振りをしていなかったかどうか。DCAP(実行→評価→改善→計画)は大事。
続く…。