前回の投稿で疑ったように、どうして「わざとだ」と思うのか、その理由について、です。

父は以前からよく、インコやジュウシマツなどの鳥類を飼育していました。

数年前、妹の知人がインコの里親を探していて、父に声がかかり、1羽の水色のセキセイインコがやって来ました。最初はかいがいしく世話をしていましたが、おとなになったインコだったので懐かなかったようです。その内、懐かないインコの世話が楽しくなくなり、面倒くさくなったみたいでした。

そこで父が取った行動は、

「カゴの扉を開け放す」

でした。どういう目的だと思いますか?

近所には、野良猫もカラスもいます。鮮やかな色のインコだから、襲われる可能性は大いにあります。

「どうして、そんな事をするの?」という問いに、父は「開けていても、出て行かないもんだな。」と答えました。

なんだ、それ。出て行ってほしかったっていうこと?

父の希望通り、インコが出て行ったとして、生き延びる事ができると思ってるんでしょうか。出て行かなくても野良猫に襲われて致命傷を負うかもしれません。懐かないインコでも、世話をすれば「かわいい」と思う心が、芽生えるんじゃないの? 襲われたらかわいそう、って思わないんでしょうか。

出て行って、どうなろうと知った事か。インコを自由にしてやっただけだ。

とでも思っていそうな態度でした。

出て行けないでしょ? お外が怖かったら。出て行かないのも自由でしょ。

母のひとり歩きに対しても同じ論理で、「面倒見るのがイヤになった。いなくなってくれれば楽だ。その後、命を失っても、あいつが勝手に出て行ったんだから、俺のせいじゃないだろう。」って考えたんじゃないでしょうか。

母のひとり歩きを放置、もっと悪くすると誘導していたんじゃないか、ってわたしが確信するのは、このインコの一件があったからです。

水色のインコはその後、妹が引き取ってお世話をし、天寿を全うしたそうです。里親に出された時はすでに高齢だったんでしょうね。今、妹のところには二代目の水色ぴーちゃん(仮)がいます。インコのかわいさに、沼ったみたいです。

インコをデフォルメしたまん丸のぬいぐるみ
-水色ぴーちゃん-

それが普通の反応だと思うんですけどねえ。