前回の投稿で、行方がわからなくなった認知症の家族を発見してくれたのは、4割が偶然声をかけてくれた人、と書きました。

4割が、「偶然」って、どう感じますか。

母の場合、計7回、行方がわからなくなったんですが、7回とも、偶然声をかけた人に発見されたわけではありませんでした。

「知らないおばあちゃんが、留守中にドアチャイムを押したらしく、カメラに録画されているんだけど」っていう通報があって、「この人ですか」と確認された事は一度ありました。でも違う人でした。

4割で一番高い確率なんだけど、発見の「偶然」を頼るわけにはいかないよね、ってわたしは思いました。4割でも「偶然」は「偶然」だから。

今はGPSの履歴をたどって、発見される例が増えているそうです。スマホの履歴を見せてもらえない場合があるのなら、位置情報を示す機器を買って契約する方が、いいような気がします。

見守りGPSとか追跡GPSの商品は今や、いろんな種類がありますよね。機能は高い方が、もちろんいい。

母の7回目のひとり歩きの時に見つかった場所は、近所です。それでも見つけるのに1時間ほどかかりました。時間が経てば経つほど見つけにくくなるし、事故に遭う確率も高くなっていきます。早く見つけるなら、正確な細かい位置情報がほしい、と思いました。

心配なのは、エリア入出通知。指定した範囲に入った時と出た時に通知がくるサービス。

7回目のひとり歩きで母が見つかったのは、家から直線距離で100m離れていません。範囲が半径100mの場合、わたしが気づく前に、通知がくることはなかったでしょうね。

高齢者の歩く速度は、秒速1mと言われています。わたしの体感では、母の歩く速度はもっと遅いです。秒速0.5mくらいかなあ。100mを3分くらいで歩くという事ですね。

直線距離で100mでも、道をたどると200m強あります。という事は、半径100mを出るのは、6分半以上たってから? 母が途中休みながら歩いていたら、もっとかかります。

家から目的地まで、遠回りの道筋をたどる線が描かれた地図のイラスト

まあでも、通知がなくても母のいる位置がわかってすぐに見つけられるなら、持たせていた方が断然いいです。

GPS機器を持っていても、時間が経つと発見率は低くなるそうですし。持たせていても、頼り過ぎることなく、「24時間365日注意」です。やっぱり、そこに戻るのね。

家を出た事を早期に気付けるかが大切。早期に気付いて、早期に探し始めるのが一番。