今年度の春から、介護現場で直接介護に携わる可能性がある人には、認知症介護基礎研修が義務付けられるようになりました。
認知症患者の数が年々増えてきているから、介護の施設を利用する認知症の人も増えてるってことなのでしょう。
認知症の知識がある事で、認知症の母への対応が変わり、状況が少しよくなったという経験があるので、この義務化はとてもうれしいニュースです。
「認知症対応」と銘打っている施設を探さなくても、ある程度は大丈夫な対応をしてくれる、という事だから。
欲を言えば、看護士さんたちにも研修受けてほしいなって思います。
病院の待合室にいた時、歩いてきた高齢の女性を追って看護士さんもやって来て、「病院を出ないで」と連れ戻しているところを見ました。何回かそのやり取りをしていたので、女性は認知症なんだろう、と予想がつきました。
何回目かのそのやり取りの後、看護士さんは
「だめでしょ。おかしいよ、そんな事するなんて。」
と言いました。
わたしは、あーあ言っちゃった、と思いました。
認知症患者の人に「あなたがおかしい」みたいに否定する事を絶対に言ってはいけないのに。
否定したら、状況が悪化して看護士さんの仕事が増えるだけ。
認知症患者が介護施設に入っていても自宅で生活していても、病院に通ったり入院します。
看護士さんが認知症患者さんの相手をしなければならなくなる機会は、多くなるはずです。
看護士さんのためにも、認知症患者さんのためにも、認知症介護基礎研修はあった方がいいような気がしませんか?