わたしが漠然と想像していた、施設に入居するタイミング。

それは、体の機能が衰えていって自分でできる事がどんどん少なくなっていき、寝たきりになった時。

専門のスタッフが介助しなければならなくなった時。(素人の女の腕力では介助が難しくなった時。)

そんなイメージでした。

 

その頃の母は、ひとり歩き以外の周辺症状はあまりなくて、自分でお風呂に入り、(内容はワンパターンであっても)料理も作り、掃除もしていました。口数は元々少ないのですが、受け答えもちゃんとしていました。

「施設利用料はいくらでもいい」と言った父のいない間に、母に「お父さん、お金持ちでよかったね。」と言ったら、「うん」と頷いていました。

大きな病気をする事もなく、足腰も元気で(だから遠くまで歩いて行ってしまったのですが)、介護度も「1」でした。わたしは施設入居がこんなに早いなんて、思っていませんでした。まだまだ大丈夫だと思っていました。

 

家にずっと両親ふたりでいるから、ダメだったんでしょうか。

父がもっと外に出かけて行く人だったら?  趣味が野球観戦と相撲観戦と家庭菜園で、インコを飼って世話をしていました。ほぼ家にいます。

母がひとりだけの部屋を持っていたら? デイサービスの利用がもっと多かったら?

もっとやれた事があるんじゃないかと考えてしまいます。

今では色々なサービス・システムがあります。MANOMAの「親の見守りセット」ようなサービスが当時にもあったらよかったのにと本当に思います。ひとり歩きさえ防げていたら、と。24時間365日ずっと症状が出るわけではなく、症状が出るタイミングも規則性があるわけではないから、代われるのなら機械に代わってもらうのはいい方法だと思います。そしたらもう少し長く自宅にいられたのに。
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MANOMA「親の見守りセット」は、開閉センサーと室内カメラの機能を活用し、 スマホから親御さまの様子をそっと見守ることができるセットです。

ここ(猫)に話しかけている母の画像
ここ(猫)に話しかける母